いっきblog

アラフィフにして、ようやく人並の生活を手に入れた人生やりなおしブログです。若者よ!こんな大人にならないように!

パチンコ店の倒産件数が増加したのは出玉制限と関係ないと思うけどな

 

東京商工リサーチにある記事

www.tsr-net.co.jp

パチンコ店の倒産件数は2007年をピークに、パチスロ5号機問題(出玉規制)が落ち着いた2009年以降は減少傾向にあった。

それが、今回の出玉制限の規制を受けて増加に転じたと報じてますね。

なんだけど、グラフをよく見ると2007年が突出しているものの、グラフにある1998年頃から一定数の倒産件数があった。

そのころのパチンコ店といえば・・・

 

2000年前のホール状況

1998年頃のパチンコと言えば、

1996年:CR大工の源さん・モンスターハウス

1997年:CRニューロードスター

1999年:CR海物語

といった感じで、人気を博したCR機が多数あった時代。

さらに、まだまだ現金機も人気が高く、普通にハネモノなんかも登場していたよね。

 

スロットで言えば

1995年:クランキーコンドル

1996年:タコスロ・ゲッターマウス

1997年:ジャグラー・サンダーV

1998年:CT機ウルトラマン倶楽部

といった感じで、4号機全盛の時代。

 

奥さんが大工の源さんで80,000発くらい出したのが懐かしいね。

この頃のスロットは超面白かった。

ユニバや山佐だけじゃなく色んなメーカーから面白い機種が出てきて、各社が切磋琢磨していた時代。

いい時代だった。

 

いい時代でも倒産していた理由

そんなパチンコ人気も高かった時代においても、それなりの倒産件数はあったんだよね。

確かに出玉規制等によって、パチンコファンの数が減っているのは事実。

しかし、それと倒産件数は別問題だと思う。

基本的に、出玉規制くらいでファン離れなんて、そうそう起きない。

倒産の一番の理由は、加熱するパチンコ・パチスロ人気に合わせて機械代が高騰。

それに耐えきれない店が倒産していく。

しかし、パチンコ・パチスロ人気にあやかろうとして、次々に出店。

その繰り返しが続いていただけ。

 

また、このパチンコ人気を支えていたのが、今までパチンコなんてしたことがなかった女性層。

スロットは男性客中心だったし、それは変わらずにいた。

しかし、パチンコは役物・7セグ・ドットから液晶が中心となり、そこには女性にも受け入れやすい「かわいいキャラクター」がいた。

店舗も女性客が入りやすい環境を整え、昔ならタバコの吸い殻で汚れていたフロアが綺麗になり、タバコの臭いが気になっていた空気も、空調設備の充実で改善された。

薄暗い感じだった鉄火場が、どんどん明るいアミューズメントホールに生まれ変わったのだ。

そうやって女性客を取り込むことに成功したパチンコホールは大盛況。

機械代が高騰しようが、貯金を切り崩してでも、消費者金融から借金してでもやってくる女性客に支えられ拡大していったというのが本当のところでしょう。

女性の方がのめり込みやすいからね。

 

先日、パチンコ店から出たときのこと。

「あと1,000円だけ!あと1,000円だけでいいからパチンコ打たせて!」

と必死に頼み込む奥さん。

旦那さんが「いい加減にしろ!」と言っても

「本当にあと1,000円だけでいいからお願いっ!」

60歳位のご夫婦、ホントの話。

こうやって一般家庭が次から次へと崩壊し、客離れが進んだと考える方が正しいと思うな。

お客が離れ、機械代も回収できなくなったホールがどんどん淘汰されて、ファンとホールのバランスが取れたのが2009年以降という事だと思います。

さらには、消費者金融の貸し出し金利問題や、過払い金請求なども後押しして、どんどんファン離れが加速した一面もあるでしょうね。

 

業界の動きとして

ホール側の対策としては低貸し、1円パチンコや5円スロットなどで投資金額を抑え、お客の延命を狙ってきました。

しかし、低貸しは確実に粗利を稼げる一方、売上は伸びません。

結局、人経費の削減などで経営を安定させたいと願っても、それを達成するには機械化が必要で、そのためにはお金が要る。

いくら粗利があっても、現金を回すためには売上が必要だからね。

 

メーカー側の対策としては、正直無策と言えますね。

警察による規制内で、どれだけ射幸心を煽れる機械を開発できるか、そればかりです。

開発に関する法律が厳しく、自由な発想で開発できないのは分かりますが、どれもこれも中身が同じ機械。

違いは液晶演出だけといった具合ですからね。

そのくせ、巨大化した液晶や、派手な演出をするための複数の役物、そういったもので開発費が嵩んで高騰するだけの機械代。

さらには販売数が見込めないため、あえて少数しか製造せずに希少価値をつけて販売する。

新台よりも中古の方が高いなんてことも、ざらにある業界。

 

正直、業界として歪な世界です。

結局、こういった業界全体の歪んだ図式による今までのツケが回ってきた、そういう事です。

なので、今回の倒産件数の増加も出玉規制とは関係なくて、「そういうこともあるよね。」といった程度のことでしょうね。

 

今後のパチンコ業界は

今後もますますメーカー・ホール共に淘汰される時代だと思います。

これは大型量販店に集約されていくのと同じで、小さな昔風情の残るようなパチンコ店はどんどん倒産・廃業していき、メーカーに関しても弱小メーカーは消えて行くでしょう。

大手チェーンを中心に、一部マニア受けするような店舗が細々と残る。

そんな時代になる。

 

開店前にホールに並び、開店を控える従業員や常連達と無駄口を叩きながら時間を待つ。

そして軍艦マーチとともに目当ての台に向かっていく。

お目当ての台の釘を確認し、その日の日当を計算しながら、ゆっくりとタバコに火を付け缶コーヒーを一口。

「よしっ!」

の声と共に100円玉を玉貸し機へ・・・

いい時代だったなぁ。