最近、スポーツジムに通い始め、自らの肉体の変化が楽しくてしかたがないのですが、ふと思ったことがあります。
それは、努力に対する成果が正当なものであるかどうか。
InBodyで体組成を調べた結果は、努力が実になっていることを示していたのですが、もっと多くの成果を出せたのではないか?
そういう疑問が湧いてきたのです。
で、ふとトレーニングする「目的」と「手段」が混同していた自分に気がついたというわけ。
これはトレーニングに限った話しではなく、仕事においても当てはまるので、反省の意味を込めて書き残しておきます。
トレーニングの「目的」
最初に言っておきますが、トレーニングを例に話を進めます。
まずトレーニングの目的ですが、当初は運動不足解消・コレステロール値改善を目的としていましたが、それだと長くは続きません。
だって、ランニングマシンで1時間とか、苦行でしかありませんよね。
まぁ、達成感だけはありますが。
そこで、筋肉を鍛錬し、同年代の誰もが憧れたブルース・リーのような肉体を目指す!
学生時代、部活動もしなかったトレーニングとは無縁の生活を送ってきた49歳が、一念発起した瞬間です。
「いい体してるね~!」と言われるために、肉体改造を目的としました。
トレーニングでしてしまう勘違い
トレーニングを続けていても、2ヶ月程度では肉体的変化はみられません。
トレーニングに挫折する人は、ここを乗り越えられない場合がほとんどですよね。
しかし、この2か月間に起こる変化として、扱えるウェイトが重くなる点が挙げられます。
ここで、最初の勘違いが発生します。
扱えるウェイトが重くなるのは筋力アップしたというより、眠っていた筋肉が起きたといった方が正解です。
しかし、トレーニングによって筋肉が強くなってきたと勘違いしてしまうわけですね。
勘違いによって、扱えるウェイトが重くなっていくことが楽しくなる。
どんどん、ウェイトアップを目指そう!
方向性が狂う瞬間です。
確かに、扱えるウェイトが重くなる=トレーニング効果が出ている、と言えますが、目的は「ウェイトアップ」ではありません。
目的は「カッコイイ肉体」なんですから。
似て非なるもの
実際はトレーニングにより扱えるウェイトが重くなれば、それだけ筋肉も発達していきます。
ですから、あながち「扱えるウェイトが重くなる=トレーニング効果が出ている」というのも間違いではないのかもしれません。
しかし、=ではなく≒なんです。
分かりやすい例を挙げるとすると、ブルース・リー=プロレスラーではないということです。
どんなに筋力があり、ベンチプレスで100kgを上げても、ブルース・リーのようなカッコイイ肉体でなければ目的を達成したとは言えないのです。
だって、「筋力」が欲しいのではなく、美しい「筋肉」が欲しいのですから。
しかしながら「≒」であることで、ついつい混同してしまいがちなんですね。
トレーニングは「手段」でしかない
トレーニングにおいて重要なのは、正しいフォームで的確に狙った筋肉に刺激を与えることです。
そうすることで、ボディメイクが可能となります。
ですから、ウェイトそのものは筋肉へ正しく刺激を入れるだけの重量でいいと言うことですね。
しかし、扱えるウェイトが重くなることに喜びを見出すと、フォームが崩れたりして的確な刺激を与えることが出来ません。
そうすると全体的な筋力は強くなりますが、思い描く理想の身体にはなれません。
これは重量だけに限った話ではなく、トレーニング間隔にも当てはまります。
トレーニングジムに行くことが目的になっている人も多いのですが、オーバーワークに陥ったり、回数でトレーニングした気になったり。
これでは美しい肉体は手に入りませんよね。
事実、知り合いで5年以上もトレーニングジムに通いながら、日本人的スタイルの人もいますから。
もちろん、そういった目的でジムに通っているのであれば、なんら問題はありません。
しかし、わたしの場合はブルース・リーのようなカッコイイ肉体が目的なのです。
自分はどうなのか振り返る
最近、少し無理なウェイトを試したり、どうも手段が目的にすり替わっていた自分がいました。
3か月で筋肉量が1kgほど増えましたが、正しいトレーニングをしていたら、もっと筋肉量は増加していた可能性があります。
事実、大胸筋や広背筋のトレーニングにおいて筋肉痛が起こらない状態だったんですが、ウェイトを変更せずに姿勢に気を付け筋肉を意識するようにしただけで、筋肉痛がおこりました。
これはウェイトを扱うことに意識が集中して、狙った筋肉に意識が集中していなかったということ。
手段や道具ばかりを意識することで、本来の目的を見失っていたということです。
トレーニングは手段であり、その先に目的である肉体が待っていることを忘れずに徹底すれば、この3か月間で違った成果が出たのかもしれません。
仕事でも同じことが言えます。
仕事そのものが目的になってしまい、本来の目的が見えなくなっている人や職場。
生産性が非常に悪く、ただ無駄な時間を過ごしてしまっている場合もあります。
それに気付かず、成果ばかりを求めるあまり、企業がブラック化していくようにも感じます。
業績が低迷し仕事量が減っているのに、「残業してでも業績を上げろっ!」みたいな。
残業代もろくに出ないのに、残業することが仕事になっているって、変だと思いませんか?
目的達成のために
さて、トレーニングにおける目的達成のために、今後は今まで以上に筋肉を意識したトレーニングに励んでいきたいと思います。
年齢も年齢なので、無理なウェイトで怪我をしては目的達成はおろか、怪我が慢性化しては困りますから。
汗をかけばトレーニングした気になっている人、一度見直してみてはいかがでしょう。
わたしも今後、3か月ごと、来年の8月まで長期的な計画を練ってみたいと思います。
ま、計画を練ることが目的にならないようにね。
以上、「目的」と「手段」を混同すると「成果」が遅くなることを筋肉が教えてくれた」でした。