今から15年以上も昔、禁煙に成功しました。
それからは知人の葬式で、線香代わりにタバコに火を付けてやった一服だけ。
随分と長い間、禁煙しています。
今日はそんな禁煙に成功したわたしの自慢話みたいなものなので、興味が無い方はここまで。
健康のために、禁煙してみませんか?
さて、わたしが禁煙をしたきっかけと言えば「特命リサーチ200X」です。
日テレ系で放送していた番組で、様々な疑問・謎を解明する番組。
そこで「禁煙」について放送する回があったんです。
・ニコチンの体への影響
・禁断症状の仕組み
など、詳細について解説していました。
それを見ていたわたしは、「なるほど!理屈が分かれば止めることも簡単じゃん!」と禁煙を開始したんです。
当時、タバコを吸う量は1日1箱程度。
飲みに行けば多少は増えますがね。
また当時の環境としては以下のような感じ。
・職場はタバコの煙がモクモクのパチンコ店
・奥さんは1日2箱のヘビースモーカー
・部屋は会社の寮で大きめのワンルームでいつも奥さんと一緒
どう?
タバコを止められるような環境じゃないですよね?
それでも、タバコ・ニコチンへの理解を深めたおかげで禁煙に成功したんです。
では、その禁煙方法についてご紹介しましょう。
まずはタバコ・ニコチンが脳・体へ与える影響について。
タバコに含まれるニコチンは神経の伝達物質であるアセチルコリンという物質に非常に良く似ているため、タバコを吸うとそのニコチンがアセチルコリン受容体とくっつきます。
例えば、朝起きて眠いときにタバコを一服すると目が覚める。
これは脳を覚醒させるという脳の働きに対し、自律神経からの働きでは遅いために、その代用としてニコチンを使っていると言えます。
体内に入ったニコチンはあっと言う間に脳内へ到達します。
即効性があるんですね。
ヤニ汚れって水拭きだけでキレイになるの知ってます?
ニコチンは水溶性が高く、簡単に水分に溶けます。
だから肺に入ったニコチンはいち早く血管内に侵入し、血液とともに全身を駆け巡ります。
そして脳内の受容体と結合して、脳へ刺激を与えるわけですね。
ニコチンには2つの性質があって、
・興奮状態 → 安静状態へ
・安静状態 → 興奮状態へ
このような神経的な変化をもたらしてくれます。
ですから、脳を覚醒したい時、脳を落ち着かせたい時、その両方に対して効果が発揮されてしまいます。
どんな状況でもタバコを吸うことで、気持ちの良い刺激が脳に届くんですね。
そのために一度喫煙を覚えてしまうと、なかなか止められなくなってしまいます。
これがいわゆる「依存症」というものです。
もしかするとストレス耐性が弱い人って依存症になりやすいのかな?
ストレス社会の中で、自分を守るためにはニコチン依存という状態でないとダメなんだとしたら、まさに現代病と言えるのかもしれません。
次にニコチンの体内残留について。
このニコチン、幸いにも数日あれば体から抜けてくれます。
ですから、禁煙状態を1週間も続ければニコチンは全て排出されているわけです。
そう考えるとタバコなんて簡単に止められそうじゃありませんか?
問題は禁断症状です。
怖いですね~、禁断症状。
薬物で逮捕された清原さん、たぶん禁断症状で大変なんでしょうね、今頃。
この禁断症状なんですが、タバコの場合には数分で消えてしまいます。
ただ、この症状が何度も襲い掛かってくるため、症状が落ち着くまでは苦しいんですね。
このような状況が禁煙後、しばらく続くと思ってください。
これは個人差があると思います。
ネットで禁煙について調べると、禁煙における失敗の時期として、最初の数日・その後の数週間・そして1か月とかありますが、その辺は難しく考えるのは止めた方がいいかも。
あまり難しく考えると、途中でワケが分からなくなって「面倒くせぇ!もういいや!」となりますから。
とにかく、「タバコが吸いたい!」と強く思う時間は数分で消えるということを理解しておくことが一番重要です。
さて、そんな禁断症状を乗り切るためにはどうすればいいのか?
簡単です。
身体への外部刺激で代用するんです。
先にも書きましたが、ニコチンは脳の状態を変化させる(興奮状態⇔安静状態)作用があります。
ですから、それと同じ作用がある刺激を強制的に外部から与えてやります。
例えば朝起きたらすぐに熱いシャワーを浴びる。
温めのシャワーだとリラックス効果なので、目覚めの一服代りにはなりませんよ?
または炭酸飲料を一気飲みしてみる。
このような強い刺激を身体に受けることで、強制的に脳を活性化させてしまう作戦です。
また仕事が忙しく、イライラ・バタバタした時はリラックスしたくなりますよね?
そんな時にはホットドリンクをゆっくり飲みましょう。
刺激の強いブラックコーヒーではなく、紅茶や緑茶のほうがいいでしょう。
ホットミルクやホットココアなんて最高です。
コーヒーはタバコとの相性が良くて、どうしてもタバコを思い出してしまいますからね。
もしくはゆっくり身体を動かしてリラックスするなど。
簡単に言えば、今の状態と逆になる効果を持つことを行うということです。
そうする事で、脳内刺激への欲求を外部刺激で代用することが出来るんですね。
「タバコが吸いたい!」と思った瞬間、なぜタバコが吸いたいのか冷静に考えてみましょう。
「あっ、今興奮してるぞ?」と思ったらタバコではなく、落ち着けるホットドリンクを。
脳を覚醒させたい!と思ったらタバコではなく、刺激的な炭酸飲料を。
そして、タバコが吸いたいという欲求は数分でなくなるんだ!と考えるんです。
そうすれば、タバコという敵と戦うことも楽になりますから。
「敵を知り、己を知れば百戦して危うからず」ですよ!
わたしはそうやって、人知れずにタバコを止めました。
奥さんから「あれ?最近タバコ吸ってないよね?」
なんて言われたり。
ヘビースモーカーの奥さんの横で、気が付けば禁煙に成功。
誰にも禁煙宣言することなく、自然とタバコを吸わない人に変身したんです。
凄くないですか?
今となっては「タバコを吸いたい!」という欲求もありませんし、飲み会でみんながタバコを吸っていても全く気になりません。
それにタバコを吸っていた過去があるので、吸いたい人の気持ちも分かるので、吸いたい人には遠慮せずに吸ってもらってます。
わたしのような環境にありながらも、完全に禁煙することが出来たんですから、きっとあなたも禁煙できるはず。
どうしても禁煙に成功したいと思っているなら、病院に通うよりタバコ・ニコチンへの理解を深める方が早道だと思います。
タバコを止めることで体調面ではメリット・デメリットがありました。
メリットとしては体調がすこぶる良くなったこと。
結婚もして責任がある立場にいるわけで、タバコによる様々なリスクを回避するという意味では、禁煙してよかったと思います。
まぁ、確率論ですが。
それでも保険加入時に喫煙について聞かれるわけですし、喫煙が体に与える悪影響は考えなければならないでしょう。
デメリットとしては体重が増えたこと。
よくある話ですね。
これは、「禁煙すると食事が美味しくなる」とは無関係です。
だって食べる量は変わってませんからね。
わたしの場合、「禁煙した代りにお酒の量が増えた」からです。
居酒屋でもタバコを吸っている間、食べたり飲んだりできませんが、タバコを吸わないために、食べたり飲んだりしてしまうんですね。
禁煙してからおよそ5㎏は体重が増えていて、それも落ちることなく現状維持。
今後は真剣にダイエットをしなければ!
でもね、注意する点が一つ。
こんなわたしでも「火の付いていないタバコの香り」は今でも好きですし、タバコを吸っている人をみて「美味いんだろうな」という気持ちは無くなりません。
ですから、余命を宣告されたらタバコ吸いますよ、きっと。
・・・ダメじゃん・・・